「狼、拾いました。」





 留守番電話になってしまった電話……

 私は携帯のディスプレイを見つめながら立ち尽くしていた。






 それでも変にポジティブシンキングな私はこう考える。













 あ、そうだ!

 飼い主さんもこの狼さんを捜してるから電話に出られないんだ…

 今頃汗だくで捜してるのかな…
狼さん、君は幸せ者だね。














 …と。





















 それじゃあ私、メッセージでも残しておこうかな。





 私はまた番号を打った。







 これが、誰かさんに仕組まれている事だと知らずに…
























< 11 / 12 >

この作品をシェア

pagetop