「狼、拾いました。」










 澄み渡る空。
 揺れる桜の木。




 こんなにも綺麗な景色を見れるなんて幸せだな~

 お母さんの分も目に焼き付けておかなくちゃ!











 私は桜に見惚れてい目の前の木に気付かなかった。


━ゴツンッ


「い゙だっ!」





 私は涙目でじんじんする鼻の頭を抑える。


「ふぇ~…」


 マジで痛いよ。
 鼻がぺたんこになる~







「優希!」



 すると後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。



「涼香ぁ~…」

「何?また泣いてんの、泣き虫!ちょっとくらい我慢しなさい!」

「だ、だって痛い゙ー」

「鼻が真っ赤!かーわいー!ね、優希、写メって良い?」

「だ~めぇ……ぐす…」




 からかいやがって…
 こんなの易々OKしないよ!

 涼香の事だ。
 その写メがどこに渡るか知ったこっちゃないからな。














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