「狼、拾いました。」





「私…さ。まだ元彼に吹っ切れてないんだよね。」

「うん…」

「まだ好きっていうか。別れ方も良くなかったし。」

「うんうん…」




 涼香にそんな事があったなんて………

 私、切なくて涙が出る…。





「ぅえ!また泣いて!なんで泣いてんのよバカ!」

「ううっ。さっきから目が洪水なんです…。」

「意味分からんわ!」





 本当、本当にボケてるんじゃないんだよ…

 私、笑いのセンスなんかこれっぽっちも無いから

 うれない芸人のボケより笑えないから。






「うん!なんか話したらスッキリしたかも!」

「よ、よよ良かった!」




 私は涼香の手を握る。




 まぁ、私のこのボケで笑顔になる事が出来るならそれはそれで良いのかな。






















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