「狼、拾いました。」
★狼さん
それから私と涼香は別れ自分のマンションへと歩いていた。
1人暮らしはやっぱり寂しい。
1人のご飯も1人の夜も…
━むにっ
…ん?何か踏んだ?
足元をみると下にはストラップが落ちていた。
「わわっ!御免なさい!」
片足をあげながら誤ってもストラップは返答しない。
そりゃそうか。
「んー?君は誰?」
ストラップに話しかけてみる。
グレー色をした毛色に、耳とふさふさの尻尾。
鋭い目に牙。
「狼…」