ジャージ戦隊かぶるんじゃー
基地に着いたのは8時頃。
それから練習が始まった。

「明日朝早いから
 いまから練習しないとね」

「すいませんっ、
 家に電話していいですか」

「いいけど逃げるのはダメよ」

「…俺帰ろっかな」

「ダメって言ってるでしょ!」

「リーダー、私も家に」

「星音ちゃんまで!?」

そんなこんなで
練習時間は1時間。

「ほらっ、ちょっとしかないんだから
 力入れて魂こめて!」

リーダーのスパルタ指導は続いた。

「かっ、かぶるんピンクっ!」

「可愛すぎる!」

「かぶるんピンクっ!」

やばい、私大爆笑しそう。

「次はブルーよ」

「かぶるんブルっ…」
 やっぱこのポーズ無理」

「文句言わない!」

「かぶるんブルー…
 これで止まってろとか無理」

「ほらっ、こうやって、
 『かぶるんブルーっ!』」

クールな海斗くんが
ボロボロにされてる。

それを見て笑う私と葉平。

「お前できんの?
 『かぶるんイエロー!』とか」

いつもに増して輝く葉平の顔。


「ほらっ、次はイエローよ」

「かっ、かぶるんイエロー!」

「最初の『かっ』はいらない!」

「かぶるんイエロー!」

やっぱスパルタだ。
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