おバカ彼女&天才彼氏
寛貴side


あいつは、なんつーバカだ。

連立方程式どころか、方程式も分からんなんてさ。

マジありえねぇ。


あいつ、補習行ったよな?

なのに、『方程式…?そんなの勉強したの??』とか…。


俺は、ありえないほどイラついたから、チョップをかましてやった。

栗原は、相当痛がっていたが、そんなのは知るかっ!!

…まぁ、そんなのはいいとして、数学の参考書は…。


あったあった。


確か、この参考書とこの参考書に方程式あたりは載っていたな。

この2冊を持ってくか…。

それにしても、栗原はあまり反抗せずに、(←結構反抗してるが…)俺の言う事を聞いてるんだ…?

何か変な感じがするぞ…?


バサッッ

「―――っ!!?」

「いちいちビクついてんじゃねぇよ。ほら、参考書持ってきたぞ」

「う、うん…」


もしかして、こいつ…。


男慣れしてねぇのか?


最初ほとんど噛んでるし。


「…で、方程式のどこが分からないんだ?」

「…んと、このX?とかが分からない。っていうか、何?これ?」

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