おバカ彼女&天才彼氏
「え、ここ?」


五十嵐君家は、何と2階建ての一軒家だった。

お金持ちじゃん。


表札には、ちゃんと″五十嵐″と書かれている。


ここ…なんだよね…?


チャイム押すの、怖い…。

でも、勇気を振り絞って…。



ピンポーン


あっ、押しちゃった。

誰が出るのかな…。


親…?本人…?


『はい』


この声は、多分五十嵐君の声だ。

とりあえず、良かったぁ。(←何が??)


「栗原ですけど、五十嵐君の忘れ物を届けに来ました」

『はい』



はぁ~…。

めっちゃ緊張したぁ。

死ぬかと思った…。



ガチャッ

「ワンワンッ!」

「わっ!??」


い、犬!?


デ、デカイ…。


この犬、ラブラドールレトリバーかな…。



ってか、これって飛びかかってくる系ですか!?


「コラ!シン!!」

「い、五十嵐君!」


出てきたのは、五十嵐君だった。

この犬の名前は、“シン”っていうのかぁ。


シンが私に飛びかかってくる前に止めてくれた。

さすが、飼い主。



「やっぱりお前か。いきなり驚かせて、すまない。お前、犬って大丈夫か?」

「う、うん。動物はほとんど大丈夫だから、犬も大丈夫だよ」
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