おバカ彼女&天才彼氏
「ほら、五十嵐君。和貴君も待ってるから、早く席に着いて。和貴君、五十嵐君が寝てたから、手伝ってくれたんだから」


俺の代わりに和貴が手伝ったんだな。

和貴も手伝えるんだ。


それにしても、栗原の料理は、何でこんなに旨そうなんだ?


マジックか?


「じゃあ、いただきます」

「いただきまぁ~す!!」


和貴がすぐチャーハンに口をつけた。


すぐに顔がパッと輝き、


「おいしぃ~!!!お姉ちゃん、天才~!」

「そう?嬉しい♪」


ほぉ?


和貴が旨いって言ってるんなら、試してみっか。


ぱくっ


「…旨いんじゃないか?なかなか…」


栗原のチャーハンは本当に旨かった。


何故か本当の気持ちを言いたくなかった。


強気になって、″本当は旨い″ということを言えなかった。


「良かった。とりあえず、食べれるね」

「お姉ちゃん。何でこんなに料理上手いの!?兄ちゃんにも教えてやってよ!」

「分かった。今度、時間があったらね」

「約束だよ?」

「うん♪」


勝手に2人で約束してやがるし…。


普通、俺の承諾を得てからだろ…。


順序が違うぞ。
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