おバカ彼女&天才彼氏
「腹減ったな…。昼飯にすっか?」
「ん?うん」
時計を見ると、12時過ぎ。
ついさっき和貴君は、友達との約束があるからと言って、何も食べずに家を出ていった。
「じゃあ、作ってくる」
私はキッチンに行って、冷蔵庫を開けた。
「あれ?もう材料無かったっけ??」
「はぁ?そんなわけ…。あっ、そういや、朝色々食ったわ」
「え~」
冷蔵庫の中には、ほとんど物が無かった。
そういえば私も、昨日の夜材料をかなり使い切ったんだった…。
「…じゃあ、買いに行かなくちゃな…」
「私、行ってくるね!!買いだめするけど、今日何が食べたい?」
私は立ち上がり、行く準備をし始めた。
「俺も一緒に行くよ。向こう行って決める」
「ぇ…?」
珍しい…。
い、五十嵐君が一緒に買い物に行くって言うなんて…。
一瞬、私の動く手が止まっちゃったんだけど…。
「う、うん、分かった。じゃあ、行こう?」
「ああ」
私と五十嵐君は、近所のスーパーに歩いて向かった。