春夏秋冬


あたしは花火を1本だけ持つと


人気のない場所へと走った。


「ここならいっか」


さっき、パンフで読んだんだ。


「相手が触れた花火をこの木の
下に埋めると、永遠の愛が誓える」


やってみなきゃ、わかんないでしょ。


あたしは、花火を砂で埋めると手を組んで


「春哉とどうか幸せになれますように」


そして、埋めた土の上に相合傘を書き


その場から走った。


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