春夏秋冬
目を開ける。
…あ、あたしの部屋。
横にいるのは…春哉と洋。
「…春哉?」
「…紫奈…よかった」
春哉の安心した声に、また涙しそうになる
「…具合、どうだ?」
洋の声も温かくて、あたしはこんなに
愛されているんだなぁと実感する。
「…あれ、あたし…なんで?」
春哉は呆れた顔をした。
「紫奈、倒れたんだよ?覚えてないの?」
…あぁ、そっか。倒れたのか…バカだな、あたし。
「…ごめんね。心配かけて」
…嫌われたよね、あたし。
いいんだよね?
これで。
「いきなり倒れたからびっくりしたよ~」
洋が、あたしのおでこを触る。
「さっきよりは下がったけでまだ寝てな」
「紫奈、なんか食いたい?」
「フルーツジュース!!」
「フルーツジュースね、了解」
春哉は財布を持って、出て行った。