春夏秋冬
…気まずい。
と2人だけって言うのも…ね。
「…魔王様は?」
必死に考えて出た言葉。
「零真は、今日は来てないよ」
「…ふーん」
また会話がなくなる。
「…朝、何であんな事言ったの?」
「…あたしのせいだから。春哉が帰って来たら話すよ」
いずれ、話さなくてはいけない事。
今日で最後か…。
「…春哉が、どれだけ心配してたかわかるか?
…おまえが、学校からいなくなった時だって
1番に探しにいったのは春哉だし、
電話繋がらなくて、キレそうになってたのも春哉だし…。
春哉は、誰よりも紫奈ちゃんの事心配してんだよ。
どんな時も…何をしてても。
…だから、春哉にこれ以上心配かけんな」
そう言って、あたしの頭を撫でる。
嬉しいけど、春哉とはちがう。
あたしの心臓を締め付ける、
…でもね、春哉達には嫌いになってほしいんだ。
あたしのせいで、春哉や洋や魔王様が傷ついたんだもん。
だから、嫌いになられて当たり前。
それに、嫌いになってもらわないと別れが辛いでしょう?
だからね…あたしは突き放そうとしたんだ
でも…結局お互いに辛いよね。
しょうがないよね。
出会いに、別れは付き物だから、さ?
と何度も自分に言い聞かせた。
「紫奈~、フルーツジュース買って来たぞ~」
ルンルン気分の春哉。
あたしはその正反対。
「ありがと」