春夏秋冬
拒む
高校に入ってまだ3ヶ月くらいの頃。
あたしは屋上にいた。
この高校には、ヤンキーがいるらしいが、
同じ中学の人がいないからココにした。
だから、少し油断していた。
「…人って怖いね」
あたしは空に向かって呟いた。
「…何で?」
背後から声がした。
知らない人の、優しい声。
あたしは振り向く。
頭が紫に染まっていた、
そして2本の金色に光るメッシュ。
うまく着こなした制服。
あたしは、ヤンキーと判断した。
そして、目線を反らし立ち上がる。
話しなどない。
人が嫌いだから。
友達とか彼氏とか、称号ばかり。
なにもいらないじゃん。
1人だって生きていけるんだから。
「無視?」
男はあたしの腕を掴んでくる。