大切な君へ
第一章
君は言ったよね。
12年前。
「キスして。」
今の言葉で言ってみれば
「S」というのだったかもしれない。
小さい私は「キス」というのが
どんな大切なものかも知らずに
君に
「キス」したよね。
照れくさそうに笑う君は
今思えば
かっこ良いような可愛いような・・。
――――――あなたは
こんな切ない恋・・
したことがありますか・?―――――