ティードリオス ~わが君にこの愛を~
「あ……あ……まさか……」
洸流が、信じられないという風に、洩らす。
映像記録。栗色の、長い髪の少年。
「……ゆう……きょう……?」
次いで、ゴルドセルンが島を凪いだ。当然、コーレックも消滅する。そう、ラインハルトの記録にはあった。
「悠夾!?」
愕然と、ただ叫ぶ。
「悠夾! ……そんな! 悠夾!!」
「落ち着け」
ティードリオスが、取り乱す彼女の肩を抱く。
「……コーレックは……消滅を?」
「ああ」
掠れた声で、すがるように言う彼女。
「私が……コーレックを……悠夾が! 悠夾が乗って!
私は! 悠夾を! 悠夾を!!
私が……私が……」
「落ち着け! 洸流! 悠夾とは誰だ? この少年か?」
完全に錯乱してしまった彼女を、ティードリオスが何とか宥めようとする。
「悠夾……悠夾……」
涙声になり、膝をつき、ただ項垂れる。ティードリオスは、そんな彼女を抱き締めるしかなかった。
◇◆◇◆◇
洸流が、信じられないという風に、洩らす。
映像記録。栗色の、長い髪の少年。
「……ゆう……きょう……?」
次いで、ゴルドセルンが島を凪いだ。当然、コーレックも消滅する。そう、ラインハルトの記録にはあった。
「悠夾!?」
愕然と、ただ叫ぶ。
「悠夾! ……そんな! 悠夾!!」
「落ち着け」
ティードリオスが、取り乱す彼女の肩を抱く。
「……コーレックは……消滅を?」
「ああ」
掠れた声で、すがるように言う彼女。
「私が……コーレックを……悠夾が! 悠夾が乗って!
私は! 悠夾を! 悠夾を!!
私が……私が……」
「落ち着け! 洸流! 悠夾とは誰だ? この少年か?」
完全に錯乱してしまった彼女を、ティードリオスが何とか宥めようとする。
「悠夾……悠夾……」
涙声になり、膝をつき、ただ項垂れる。ティードリオスは、そんな彼女を抱き締めるしかなかった。
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