王子様のお妃候補?
アリュエインはくたくたでした。
王の間を出て、んー!と身体を伸ばすと身体の痺れがとれてきました。
(疲れたー!)
欠伸が出るのが堪えて、アリュエインは一緒に出て来た令嬢たちをみました。
彼女たちと知り合いになりたかったのに、彼女たちはすでに、侍女のあとに着いて自室へと向かっていました。
(あーあ。せっかく友達になれたらなぁーって思ったのになぁ。)
残念に思いながら、まだ機会はあるか。と思い直し、アリュエインはじっと横に立っている侍女に目を向けました。
「ねぇ、」
「…っは、はいっ!何でしょう!!?」
話しかけた瞬間、ビクつかれてアリュエインは目をパチクリと見開きました。
「いや、そんなに怯えなくていいよ。ただ、あなたの名前が知りたかっただけだからさ。」
「わ、私の名前ですか。わわ、私はメイって言います。アリュエインお嬢様」
顔を赤くしてどもりながら話すメイは、茶色の髪をオサゲにして眼鏡をかけた、かわいらしい女の子でした。
「メイかぁ。可愛い名前だね、僕はアリュエイン。お嬢様なんて僕には似合わないから、そんな風に呼ばなくてもいいよ。」
アリュエインが気軽に話すと、メイはビックリしたようにアリュエインを見つめました。
「今、『僕』とおっしゃいましたか?」
信じられないという目をするメイにアリュエインは、あぁ。と納得しました。
(そういえば、『僕』っていうのはダメだって言われてたなぁ。…ま、王様たちの前じゃないから別にいっか。)
「うん。昔からのくせでね、自分のことを僕って言ってるんだ。」
「そ、そうなんですか。」
困惑したままのメイに構わず、アリュエインはニコニコと話しかけました。
「メイが僕を部屋に案内してくれるんだよね?」
「あ、…はい。」
「じゃあー、行こっか。僕、ここに来たばかりだから疲れちゃって。」
親しげに話すアリュエインに緊張が少しずつほぐれたのかメイは「こちらです。」と、先程よりはしっかりとした口調でアリュエインを部屋へと連れていきました。
王の間を出て、んー!と身体を伸ばすと身体の痺れがとれてきました。
(疲れたー!)
欠伸が出るのが堪えて、アリュエインは一緒に出て来た令嬢たちをみました。
彼女たちと知り合いになりたかったのに、彼女たちはすでに、侍女のあとに着いて自室へと向かっていました。
(あーあ。せっかく友達になれたらなぁーって思ったのになぁ。)
残念に思いながら、まだ機会はあるか。と思い直し、アリュエインはじっと横に立っている侍女に目を向けました。
「ねぇ、」
「…っは、はいっ!何でしょう!!?」
話しかけた瞬間、ビクつかれてアリュエインは目をパチクリと見開きました。
「いや、そんなに怯えなくていいよ。ただ、あなたの名前が知りたかっただけだからさ。」
「わ、私の名前ですか。わわ、私はメイって言います。アリュエインお嬢様」
顔を赤くしてどもりながら話すメイは、茶色の髪をオサゲにして眼鏡をかけた、かわいらしい女の子でした。
「メイかぁ。可愛い名前だね、僕はアリュエイン。お嬢様なんて僕には似合わないから、そんな風に呼ばなくてもいいよ。」
アリュエインが気軽に話すと、メイはビックリしたようにアリュエインを見つめました。
「今、『僕』とおっしゃいましたか?」
信じられないという目をするメイにアリュエインは、あぁ。と納得しました。
(そういえば、『僕』っていうのはダメだって言われてたなぁ。…ま、王様たちの前じゃないから別にいっか。)
「うん。昔からのくせでね、自分のことを僕って言ってるんだ。」
「そ、そうなんですか。」
困惑したままのメイに構わず、アリュエインはニコニコと話しかけました。
「メイが僕を部屋に案内してくれるんだよね?」
「あ、…はい。」
「じゃあー、行こっか。僕、ここに来たばかりだから疲れちゃって。」
親しげに話すアリュエインに緊張が少しずつほぐれたのかメイは「こちらです。」と、先程よりはしっかりとした口調でアリュエインを部屋へと連れていきました。