ケツ子の恋物語【被害妄想彼氏 番外編】
ケツ子の恋物語
「きゃううん!」
変な声を出し、
道端に倒れたのは、修司の同級生の柏原由紀、あだ名はケツ子…だった。
大学からの帰り道、何かにつまづいてこけてしまったのだ。
こけた拍子にケツがプリンと突き出ている。
パンツではなく、ジーパンなだけマシだ。
周りはジロジロ見るが、誰も手をかそうとしない。
「きっと、王子様が手を差し伸べてくれるに違いないわっ」
そう言ってなかなか立ち上がろうとはしない。かなり邪魔である。
「大丈夫っスか?」
(キターーーー!!)
ケツ子はそう思って差し伸べた手を取ろうとした。
「だいじょ………ゲ。」
手を差し伸べてきたのは修司のいとこの力だった。
力は相撲部所属で、かなりの肥満である。
「柏原先輩、こんなとこで会うなんて、奇遇ですねえ!はっはっは。」
ケツ子の大学は、母校の高校の近くで、力は現在高校三年。
部活帰りの力と会うのはありえる事である。