先生は官能作家



でも、次の瞬間先生の表情が少し変わった。



「昨日の事は内緒ですからねー」




そう言いながらケータイを見せられた。




あぁ…夢じゃ、ないんだ。




あれはやっぱり、先生の本性。




私は表の偽りだけを見てたんだ。




全部、私に優しくしてくれたのも全部演技。




自分を許せなくなった。




簡単に人を信じちゃ駄目って判ってたはず。





なのに、騙されていた。





「えぇ、判っていますよ。先生」





なら、こっちも偽ってやろう。




もう簡単に人を信じない為に。







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