僕は君だけを愛してる。



「黙ってないで何とか言いなさいよ!」



パチン…!

乾いた音と左頬に感じる痛み。

叩かれたんだと気付くのに少し時間がかかった。



「あんたみたいないきなり現れたやつに諒を盗られるなんて…!」


顔を赤くして、涙を流しそうな瞳で睨まれる。


「早く諒と別れてよ!」


叫び声に近い怒声が耳に残る。



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