相合傘
自分の椅子を無理やり
あたしの机の側に持ってきて
「聞いてー転校生来るんだって!!」
っと大きな声で叫んだ。
その声にあたしは
「はいはい~~よかったね」
っと適当に返事をする。
「ってちゃんと聞いてる??」
「ぐおおおおおお」
「ばっか何寝てるの!もうすぐ先生来るよ。」
この時はいつも絶え間ない、会話がかならずあった。
ふざけて返事をしてるのが
1年数ヶ月前のあたし。
質問してきたのは
小学校からの大親友の優実。
いつだって2人でいた。
「それがーかなりのイケメンでさっき職員室にいたの!」コソッっと先生に聞こえないようにと呟く優実。
でたよ!イケメンの話…!!!
かなりの面食いの優実には話がついていけない。
「顔だけで判断しちゃダメだって。」
いつも顔顔顔ばっかいっちゃって
外見だけで判断してたら自分が傷つくだけだよ!
「あたしは顔が命なの!不細工とかありえないし」
そりゃああたしだって不細工なのは嫌だよ。
早く気ずきなよ…
優実はいつでも明るくてポジティブであたしの憧れの存在。
いつでもあたしを引っ張っていってくれた。
1番大好きな親友なんだ。
お互いが信じあえるそんな関係だった。