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チュッ

「……!」

小さく優しいリップ音が保健室に響いた。
一瞬のキス。

「俺は舞子なんか好きじゃねぇ。お前だけだ」
「は?」
「諦めるとか言ったけど無理に決まってんだろ?」
「アタシは、いつ振り向くか分かんないよ?」

あえて嘘を言ってみた。

「大丈夫。絶対ぇ、お前は俺に惚れるから」

何言ってんだ。アタシは、もう惚れてんだよ。

「それに…」
「それに?」
「…キスを拒まないって言う事は確実に揺れ動いてるって事だよな…?」

甘く甘くアタシの耳元で囁いた。甘ったるい声にゾクッとする。

「なっ//アタシ、絶対、惚れないからっっ!」
「どうかな♪」

しばらくアタシ…告白しないよ。この関係が好きだから。


卒業まで、このまま…。



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