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「あら蓮人、おかえり。そちらが?」

庭からじょうろを持った綺麗な女の人が出てきた。
黒い長い髪を緩く巻いて白い肌に合うピンクのワンピースを着ている。

笑顔が素敵すぎる…。

「母さん、同じクラスの宮田恋叶さん」
「あ…えっと、初めまして。宮田恋叶です」
「初めまして、恋叶ちゃん。いつも蓮人を有難うね」
「とんでもない!いつも迷惑をかけているのは私の方で…」
「そんなことないわよ。ウチのほうこそ…恋叶ちゃんに迷惑かけて」

蓮人のお母さん、上品で優しくて…すっごい良い人!

「そろそろ行くぞ、恋叶」
「うん」
「じゃあ後で、お茶持っていくわね」
「あ、恋叶にはロイヤルミルクティー持ってきてあげて?」
「あらロイヤルミルクティーが好きなの?」
「はい…//」
「そうなのね。分かったわ」

アタシ達はお母さんと別れ蓮人の部屋に向かった。

「うっわ!何だ、この部屋!でっかぁ!」
「そう、かな?」
「うん」
「えっと…もうそろそろ勉強始める?」
「あ、はい」

始まってしまった勉強会。
アタシは見逃さなかったよ…?
今、不意にした蓮人の悪魔の笑みを、ね?



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