恋愛Game
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数学の教科書を出した瞬間、家電が鳴った。
「ちょっとゴメン。電話鳴ってるからでてくる」
「あ、うん。分かった」
電話とか面倒くせぇ。俺の楽しみ、邪魔するなよ。
しかも電話をしてきたのは俺の大嫌いな親父だ。
「なんですか?父さん」
『…蓮人か』
「何か問題でも?」
『…母さんはいないのか?』
「いませんよ?今さっき用事で出掛けていきました」
『そうか、なら帰ったら電話するように言ってくれ』
「分かりました」
絶対ぇ知らせねぇ。俺は電話を切り部屋に戻った。
「お待たせ、恋叶」
「………」
応答なし。
当たり前か…。
コイツ、ちゃっかり寝てやがるもん。
「なに寝てんだよ…」
凄い気持ちよさそうな顔をして寝ているから起こそうにも起こせない。というか俺がこの寝顔を見ていたいだけだが…。