恋愛Game



「宮田さん」
「はい」
「蓮人とは、どういう関係で?」

いきなりかよ…。

「別に何の関係でも?」
「そうか…」

話が続かなくて沈黙が続く。

「蓮人が君の事を想っているのは知ってる?」
「………」

ここで『知ってる』と言ってしまうと…どうなる?
退学になる?
停学になる?
じゃあ、ここで『知らない』と言うとアタシは、あんなに優しくしてくれて守ってくれた蓮人を見捨て裏切ることになる。
…アタシは決めた。『知ってる』と言おうと。

「知ってます」
「やはり知っているのだね」
「はい、充分な程に」
「君は蓮人のことを?」
「好きです。大好きです」

理事長はキッパリと答えるアタシに少し驚いてハァ…とため息をついた。

「君は分かっているのかい?蓮人は次期、ここの理事長になる」
「それくらい分かってますよ」

『それが何か?』とアタシの挑発するような強い言い方に理事長も腹が立ったのかイライラし始めた。

理事長の気持ちなんて表情で分かる。



< 191 / 266 >

この作品をシェア

pagetop