恋愛Game
「蓮人は今まで勉強一筋で育ててきた。婚約者の舞子ちゃんとの関係も持たせながら。だが高校生になってからは勉強なんかしなくなって舞子ちゃんも傷付けて『最高な人間』を目指すつもりが『最低な人間』になっていったんだ」
「…つまり理事長は蓮人が『最低な人間』になったのはアタシのせいだとでも言いたいんですか?」
「そうだよ、よく分かっているね」
「あの…1つ言わせてもらうと『最低な人間』は理事長だと思いますけど?」
キレたアタシは理事長に言った。
蓮人のことを悪く言うな…!
蓮人は『最低な人間』なんかじゃない。
「私が『最低な人間』だと?」
「はい」
「私のどこが『最低な人間』なんだ!?」
「…全てですよ」
だんだんと感情が乱れる理事長とは逆にアタシは落ち着いていた。
…なんつーの?素直に自分の思ったことを言ってるだけだからね。『言ってやった』ていう達成感の方が大きいわけ。