【Transformation of Tony】トランスフォーメーション・オブ・トニー


そう言われたら返す
言葉が無いよ。
やっぱり、そっとしておいて
あげる事しか出来ないのかな?


ヒュン#

「ねぇ、アンタが言葉を
濁したのって、この過去のせい
だったの?」


麗子's悪魔が長谷川が置いて
行った花束の側に現れた。


ホワワ~ン♪


「天上界の掟として、
いかなる事情があっても
相手の思い人の過去を宿り主に
知らせてはいけないのよ。

例えば膨大な借金を抱えている
とか、女性関係が思わしくない
とか、宿り主本人が自ら
気付かなければ、ワタクシども

天使は過去について一切
口を滑らせてはいけないのよ。

もし伝えてしまったら堕天使と
なって地上に追放されて
しまいますのよ。」


「まぁ、地獄界にも掟はある
けどね、こっちはイケイケで
良いから気楽よ。

面倒だからさ、アンタ
チクっちゃって悪魔に
なっちゃえば?

知ってるんでしょ?
あのトニーって男に何が
あったのか…。

教えなさいよ!勿体つけないで
アタシ知らないのよね。」


「たとえアータでも教える
わけにはいかないのよ…
残念でしたわね♪」

天使がニヤリと笑った。


「アンタって性格は悪魔に
向いてるのに惜しいわね!
見た目も意地悪そうだし…」


「キィー!
なんですってー!」


例によってやっぱりバトルに
発展した。

コイツらは、このまま
放置プレーにしておこう‥。


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