愛の手
第一幕
夜のネオンがチカチカとまぶしい。
見たくもなくてよけたいのに、あたしの体はいうことをきかずに動かない。
体が鉛のようだ。
口の中からは血の味がしてたのに、それすらも感じなくなってきた。
顔や手、首、足――…
あたしをつくる全てが痛みを通り越して、感覚が麻痺する。
あたし、このまま死ぬのかな。
死ぬって――…
こんなにも呆気ないモノなの?
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