愛の手

――…


初めて自分の意思で授業をサボった。

バイト漬けの日々だったときは、しょうがなく休んでたけど、一応連絡入れてたし。


本当はサボるつもりはなかったのに、足が自然と裏門へと向かっていた。





裏門を抜けて、学校から離れるまでひたすら歩いた。

学校を離れていくと、しだいに多くなる人の数。






人混みにまぎれながら、あたしはゆっくりと足を進め――…

ピタリと足をとめた。

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