愛の手
総司さん。
少しでもあたしのこと、心配してくれてるかな?
怪我治ってないんだから、ちゃんとゆっくりしててくれたほうが嬉しいんだけどね。
他のみんなだってそう。
家族だから、ムリしないで欲しいよ。
「七代目には、礼央たちがいるじゃない」
家族は血のつながりだけじゃない、って教えてくれた。
お互いを思いやる心を持てば、誰とだって家族になれるんだ。
それを教えてくれたのは、総司さん。
浅葱組の人たち。
「だからあたしは、矢崎組に入る気はサラサラない」
あたしは強い意志で、そういい放った。