【完結】嘘つき少年と女の子
「ちょっと、どういう意味かわかったの!?」
「わかったけど?」
なんだと…
これだから頭いい人は…!
「なに?もしかしてわかんないの?わかんないままきたわけ?」
へーへーそうですよッ!
口に出せばまたからかわれそうだから
心の中で悪態をついて我慢する。
あーもうっムカつく!
「…わかりやす」
「うるさいッ!てかねっこんな寒い中来たんだから、家くらい上げなさいよッ」
そう怒れば、ブツブツと文句をいいながらも玄関のドアを開けてくれる。
久しぶりに入る琉架の家は、
記憶のすみっこの方にある家と全然変わってなかった。
「部屋いってろ」
「はーい」
二階の一番隅。
隣にあるうちの家に一番近い場所。
それが琉架の部屋。