【完結】嘘つき少年と女の子
誰もいないのに軽くノックをして中に入る。
そんで、一番に思ったのが。
「殺風景な…」
そう、それだけ。
黒いカーテン
黒いベッド
あとは机と椅子くらいしかない。
広い部屋なのになんにも置かなかったら余計寂しいじゃんっ
部屋の中を歩き回りながら思う。
ここはソファだな。
黒のソファがぴったり。
女の子の部屋だったら人形の一個でも置きたいとこですねぇ。
けどまあ男だからぁー
白いクッションとかで我慢しよう。
空想の家具たちを部屋の中に並べると一気に過ごしやすくなる。
ホントに置けばいいのになー
「……なにやってんの?ホント」
そしたら、ドアの壁にもたれかかって、
いつものため息とあきれ顔の琉架がいた。