【完結】嘘つき少年と女の子
今のあたしは、部屋の中を歩き回って
あごに手をあてて考えるポーズ
それから納得したかのようにニヤニヤ笑いを浮かべていたところ。
そりゃあたしでもさすがに引くわ。
「ほら、家具をねっ置いたらいいのになーってね」
「必要ないから。つーか座れば?」
どこに。
椅子はたった一つ。
じゃあどこにすわんのさ。
「床に」
あ、そ。
反論するのも面倒だから、
大人しくそこに座る。
そうすると琉架はオレンジジュースとクッキーを出してきた。
普通の家には、そんなお客様用のおかしが置いてあるのかしら。
ウチないのに?
自嘲的な笑いを残し、
おいしそうなクッキーに手を伸ばす。
「いっただっき〜」