【完結】嘘つき少年と女の子

「だから……篠沢と仲良くすんの禁止」

……はあ?

「だれが」

「ッ…お前だバカ」

え、あたし?

いやいや。なんであたしが仲良くしちゃいかんのさ。

しかも琉架がおかしい理由を聞いてんのに。


「…この鈍感が…」

「なに?聞こえないって」

もー、男なんだからはっきり言いなさいよねー。

そう思いながらもう一度琉架の顔を覗き込もうとすると。


今度は真剣な瞳で見つめてくる。


琉架がゆっくり息をすった音が聞こえた。

そして。

「好きだ」




……、……、……、…は?


それは唐突で。
前の話題となんの脈絡もなくて。


だから一瞬、なんて言われたのかわかんなかった。



< 24 / 33 >

この作品をシェア

pagetop