【完結】嘘つき少年と女の子
普段の琉架からは想像もつかないくらい、
真っ赤に染まった琉架の顔。
「見んな」
「わっ」
大きな手のひらで目を押さえられて、
小さく声を上げる。
だけど。
もしかしてこれはホント?
ホントに琉架が、
あたしのことを好きって。
思ってもいいの?
「琉架…」
「……俺と、つき合っとけ」
口を開きかけたあたしの言葉を遮って
ちょっと命令口調。
ぶっきらぼうに言ったその言葉に、
「ん…」
うなずいてしまった。