【完結】嘘つき少年と女の子
「琉架、好きだよ」
「ん、俺も」
今日は色っぽいねーさんだった。
昨日のは可愛い系。
毎日毎日違う女の子連れてるよ、琉架。
呆れた溜息を零しながら、その光景を見ていると、
「今日もすごいよな、琉架のヤツ」
隣の席の篠沢君が苦笑いをしながら言った。
あら、素直♪
「だよね、清々しい程の女たらしぶりだよ」
同意するように呟けば、たしかに、と爽やかな笑顔を向けた。
そう、爽やか。
琉架のつくったような爽やかなんかじゃなくて、
優しい笑顔。
いい人だな、篠沢君。
そう思い、今日は珍しく琉架の悪口を言わず篠沢君と楽しく盛り上がった。