【完結】嘘つき少年と女の子


「琉架君!あの…大スキ」

今日は大人しい系か。

いつもと同じ教室の風景。
いつもと同じように琉架とその女の子の周りだけ甘々な空気。

それをみて、呆れたように笑うあたしと篠沢君。


「今日もすごいね」

「ちょっと女多すぎだな…」

そう呟いて、その通りと思う。

あの日から、毎日ホントにとっかえひっかえするようになった。


朝の人、昼の人、午後の人。

そんな感じ。


だけど家に帰ってからは普通で、
特に変わった様子もない。

なんでだろ…。


「篠沢君は見ててどう思うの?」

「俺?んーまあ、モテるなあって」

男から見ても、やっぱり琉架のモテ方はすごいんだ。


「けど、俺は一人の人しか好きになれないタイプなんだよね。単細胞だから」

けど素敵!
篠沢君はやっぱり琉架とは違うわっ。


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