[短編]「I can't」
‐再会‐
「もしかして…彰人!?」



高校から程近い橋の上で、
樹音は驚いて振り返った。


彰人と呼ばれた背の高い男は、ゆっくりと彼女を見た。



「…やっぱり!彰人だ!」



樹音は久しぶりに見る元カレの姿に笑顔で歩み寄った。


彰人と会うのは二年振りだろうか。


ずいぶんと背が伸びた彰人を見上げた。

そんな樹音の姿を涼しげな黒い瞳が映した。

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