罰ゲーム
『はぁ………』
「なーに、ため息ついてんだ、よっ!!」
彼、遠藤佐恭は操作ボタンと声を連動させながら言った。
『べっつにぃー。何も学校来てまでゲームしなくてもいじゃないですか。しかもわざわざこんなとこで』
「だって教室だと気が散るし」
『まったく…』
彼は私より1つ上の先輩で、見た目も中身も頭もみんなが認める完璧な男である。
それなのに昼休みはこうやって使われてない校舎裏の階段で、いつもゲームをしている。
そんな自由なとことかもふくめて好きなんだろうけど、たまにわからなくなる。
なんでこんな人が好きなんだろ、って。