Flower -光を探して-
今日の花火大会は、全国的ではないがけっこう有名だ。

小学生の頃、家族で1度だけ行ったことがある。

河川敷の大きな広場には、ずらりと夜店が並ぶ。

何より目の前で花火が打ち上げられるので、かなり得した気分になれる。




お客たちの視線を気にしながら、店の中を通り抜けて休憩室に入る。

「瞳、すごく可愛い!浴衣、とても似合ってるよ。」


今日は花火大会のせいかお客が少ないらしく、未央は休憩室の掃除をしていた。

「そうかな、ありがと!」

「良平は今着替えてると思うから、そこに座ってたら?」

良平が私を見てどんな反応をしてくれるか、少しドキドキしながら待つことにした。
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