Flower -光を探して-
父はお酒と怒りで、顔が真っ赤だ。


テーブルの上にあった灰皿を、兄めがけて投げつける。

兄は父ほどまでは酔っていないらしく、素早くかわした。


「何を言われようと、もう辞めてきたから・・・。」

このままこの場所にいれば、今にも殴りかかってきそうな父から避けるように立ち上がる。

私の隣にある、自分の部屋へ戻っていった。


「こらぁ、和樹!話はまだ終わってないやろうがー!!」

兄の態度に、更に腹を立てた父が後に続く。

私と母は心配そうに顔を見合わせて、兄の部屋へと向かった。
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