Flower -光を探して-
開けっ放しの部屋の前に来ると、私たちの不安は的中。


父が拳を振り上げて、思いっきり兄に殴りかかるところだった。

「昔から何でも自分の思い通りにならないと、すぐに手をあげたり物を投げたり・・・。もう40をとっくに過ぎてるのに、いつまでも変わらないんだな・・・。」


今までの兄なら、抵抗できずに父にされるがままだった。

私たちに反抗は一切できず、ただ我慢するしかなかった。

だがもう体が完成された兄は、いくら力が強いといっても自分の倍近く年をとっている父と張り合える力を持っていた。


「なにぃー?子供は親の言うことを聞いとけばええんじゃ!お前が相談もなしに勝手なことをするから腹が立つんやろうがっ!!」
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