Flower -光を探して-
途中からは、あの辛くて苦しんだ数日を思い出して、涙が溢れていた。

「瞳、辛かったね。それなのに、私は一緒にいたのに全く気付いてあげられなくてごめんね・・・。」



テーブルを挟んで向かい合わせに座っていた未央が、私の隣に移動してきた。

細くて綺麗な手が、私の背中をさすってくれる。

人の手って、こんなに温かくて安心するんだ・・・。



「ううん。未央ちゃんがいてくれたおかげで、学校にも行けたんだから。感謝したいくらい。私のこと、こんなに考えてくれる友達なんて初めてだから嬉しい。」
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