Flower -光を探して-
書く場所が無くなると、最初に書いていたところを生徒に確認もせずに消す。

そして、また文字を埋めていく。

チャイムが鳴るまでこの調子で、ほとんど生徒と向かい合うことが無い。

なので、寝てしまう生徒がたくさんいるのだ・・・。



「では、今日はここまで。」

チャイムの音と同時に手を止めて、佐野先生はすぐに教室を出て行った。



後ろを振り向くと、未央も同じようにうつ伏せになってうたた寝をしていた。

目を瞑っていても、彼女の美しさは目を引くものがあった。
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