マイ ストーカー君
┗死んだ…?
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「えー、ただの切り傷なんでたいした事はありません。」
白髪頭の医者が言った。
えっでも、凄い量の血を流してたじゃないですか。
「浅くても、頭はたくさん血が出るもんなんですよ。」
…そうゆうものなんですか。
私はポカーンとしている。
「それにほら、あそこでピンピンしてるでしょ。」
先生が指さした。
その先には黒崎君がいた。
しかも、女の人に囲われている。
確かに元気そうだった。
「ねぇ、黒崎君今度私達と遊びに往かない?」
看護師のお姉様が誘っている。
看護師のくせにいいんかい。
しかも仕事中だろ。
「…すいません。お気持ちは嬉しいんですけど、僕には彼女がいますので。」
黒崎君がチラッと私を見た。
いや、彼女じゃないですから。
でも何故か嬉しく思うのは気のせいだろうか。
「黒崎君。体の方大丈夫?」私は黒崎君が寝ているベッドに行った。
「心配しなくても大丈夫だよ。」
黒崎君はニコッと笑った。
「──ごめんなさい。黒崎君。私をかばったせいで…。」
「気にしないで。俺が勝手に助けただけなんだから。」
黒崎君の手が私の頭を優しく撫でた。