マイ ストーカー君
ストーカー君は少しS?
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私は今、視線を感じる気がする。
いや、確実に視線を感じている。
そう、隣で肘をついている黒崎君の方から。
私は必死に気にしないようにしていたが、あまりにも見つめ続けてくるので、気になってしょうがなくなってしまった。
…っていうか授業中なんだし、黒板見ましょうよ。頼みますから。
先生も気づいているのかチラッとこっちを見てくる。
そりゃね、こんな分かりやすく見つめてたら誰だって気づくよね。
「では、ここの問題を─」
先生がこっちを見ている。
多分、黒崎君を当てるつもりだ。
「内田にやって貰おうか。」
やっぱり…
ーって、ええ─!???
何故にミー!?
私は被害者なのに──!
しかも黒崎君に気を取られすぎて話しを全然聞いていなかった。
「…わかりません。」
皆の前で当てられ、答えられない程恥ずかしいものはない。
「そうかわかんないか。じゃあその隣の黒崎に答えて貰おうか。」
私の後に当てやがった。
なんで先に当てないんだこのザビエルは。
(上だけ禿げてまるでザビエルのような頭をしているから)
私は腹がたったので、ノートに〝残りの毛根も根絶やしになっちまえ〟と書き込んでやった。