赤BOX
その日、学校の帰りにまた同じ通りを歩いていると、やはり今日も募金活動が行われていた。




遠回りするのも面倒なので、視線だけ大きく動かし、おばちゃんイエローを探しだした。




おばちゃんイエローにだけ気付かれなければ、セーフなのだ。




今日も一生懸命募金活動を行なっているおばちゃんイエロー。




私は終始視界からその姿を外さないように歩をすすめた。




おばちゃんイエローとの距離が段々近づいてくると、昨日と違うことに気付いた。




募金箱に注意書きがかかれていたのだ。




それもイエロー集団全員の募金箱とその横に立てられた旗までもに。




「新硬貨として発行された柿の種は、まだこちらでは対応しきれないので入れないでください。」




私はその注意書きを3度見した。
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