エースナンバー
俺が前にいた高校…T高校。
野球の名門だったそこは、あっけなく俺を追い出した。
忘れもしない…
あの夏の空に散る金属音。
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夏の高校野球
予選決勝戦…
9回裏まで、一度もかわることなく俺はマウンドに立っていた。
試合の途中で代えられる事は好きじゃなかった…。
ここは、俺のマウンドだ…
誰にも渡さない。
そんなキモチで背番号1を背負っていた。
4-3
2アウト3塁…
1点リードで迎えた9回裏…
あと1アウト。
これさえ押さえれば、試合終了。
押さえられると思った。
バッターは6番…
今までに大したヒットもない。
あと1球…
ちゃんと投げたら絶対に押さえられた。