戦国桜話
―佐助side―
葵はまた自分のせいだと自分を責めてる・・・・・・
葵が悪い訳ない
戦国に来たばかりだし
敵に立ち向かう程、力も武器も持ってないんだから
なのに・・・一人で責任を感じて・・・・・・
自分だけが悪いと決め付けている・・・・・・
さっきの苦しそうな、悲しそうな伏せ目がちな葵の顔・・・・・・
何で葵を追い掛けなかったんだ・・・・・・俺・・・・・・
あいつのあんな顔・・・見たくないのに・・・・・・
変わらずになびく風は木々を揺らして音をだす
太陽は真上にあるが、周りの高い木々達が邪魔して光は所々にしか見えない・・・
俺は近くで唯一、光が当たっている木の根本に腰を下ろした
『葵ちゃん・・・相当ショックを受けてるね・・・』
鶇夢も俺の横に腰を下ろす
鶇夢の表情を伺うと、心配そうな顔をしていた
日の光で綺麗な髪がさらに引き立つ
大和撫子・・・・・・性格以外はこの言葉がピッタリだろう・・・・・・
『さっき会ったばかりなのに・・・随分と気にかけるんだな』
『そりゃ・・・ほっとけないでしょ』