戦国桜話
“ほっとけない”
・・・・・・確かにな・・・
あいつは・・・
危なっかしくて・・・
頑固で・・・
すぐ赤くなって・・・・・・
ほっとけない
『佐助をそんな顔にさせる子なら尚更・・・ね・・・』
『・・・はぁ・・・?』
そんな顔??
俺は今、どんな顔をしていた・・・・・・?
俺の様子を見て鶇夢は微笑むと、首に掛けている鈴を持ち上げて鈴を鳴らす
この鈴はいつもポポを呼ぶ時に使う鈴だ
遠くに居てもポポはすぐに鈴の音に反応して鈴を鳴らした鶇夢の元に飛んで来る
主人に忠実な鳥・・・・・・
窪鳥珂の村人は鳥と共に生活していた
今は・・・・・・・・・
『鶇夢・・・』
『ん・・・・・・?』
柔らかな笑みを浮かべたままポポの翼を撫でる鶇夢に俺は呼び掛けた
八神も俺が今から何を言うのかわかったんだろう・・・
向こうの木に寄り掛かっていた八神は黙ってこっちに近付いてきた
胡蝶は日なたでスヤスヤと眠っている
言わなきゃならないな・・・・・・
俺は鶇夢の近くで足を止めた八神を確認すると口を開いた
『鶇夢・・・・・・蜜華を知ってるか・・・?』
『・・・・・・ッ!?』