戦国桜話
鶇夢・蜜華の過去
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『山菜たくさん取れたね』
私は籠[かご]いっぱいの山菜を見て蜜華に呼び掛けた
『・・・でも、随分と遠くに来たな・・・・・・』
蜜華は傾きかけている太陽を見つめ、ボソッと声を出す
確かに今日はいつもより遠くに来てしまった
いつもは村、周辺で取る山菜も
今日は目当ての山菜が見付からず、結局こんな山奥まで来た
でも・・・・・・・・・
『大丈夫だよ!ポポとピピが居るじゃん!』
私は籠をしっかりと持つと、ポポの背中に乗り込んだ
私の様子を見て、蜜華も乗り込む
リンリン・・・・・・・・・
バァサ!!
鈴の音と共にポポとピピは大きな翼を羽ばたかせて大空へと舞い上がった
夕方の黄金色の光に包まれ、私達は村を目指す